2019年5月末をもって、LBSのMBAプログラム(18か月での早期卒業)を修了しました。
7月12日にロンドンに戻って無事に卒業式を終え、娘を抱っこして壇上に上がったときに感極まってちょっと泣きそうになりました。娘よ、一緒に頑張ってくれて本当にありがとう(もちろん夫も)。
ちなみに、卒業式の様子はこちらでご覧いただけます。1:58:50あたりに私が出てきます。笑
さて大変長い時間をおいてしまいましたが、LBSでの二年間ってなんだったのか、振り返っておきたいと思います。
とにかく、本当に貴重な時間だった。
MBAの何が良かったんですか?と聞かれると、一言で答えるのは結構難しいです。どの授業が、とか、どの活動が、とか何か一つに絞れるものではないのです。LBSに身を置いて2年間過ごせたこと自体に価値があり、いつか自分の人生を振り返ったとき、「LBSでの2年がターニングポイントだったなあ」と思うような気がしています。
色々な方に、何を学んできたのですか?と聞かれることも多く、言語化するプロセスに時間がかかってしまったのですが、今感じている「MBAで得たこと」は以下の3点です。
① 自分自身、特にリーダーシップとキャリアについて内省する機会
② コミュニティの一員であるという意識の醸成
③ 青臭いことも語り合える生涯の友達
① 自分自身、特にリーダーシップとキャリアについて内省する機会
これについては、MBAにもともと期待していた部分であり、期待以上のものが得られたと感じています。とにかく、自分の強み・弱み(というか主に弱み)を色々な場面で認識させられる機会が多く、どうしたら周囲にもっとポジティブなインパクトを与えることができるだろう?と考えたり、あぁ私のこういうところ本当よくないわ、と反省し、なおそうと努力したり、ということの繰り返しでした。
特に、Elective「Leading teams and organisations」を受講して、良いリーダーとは場面によって必要とされるリーダーシップスタイルを柔軟に使いこなせるヒト、ということを学びました。リーダーといえば、ビル・ゲイツとかスティーブ・ジョブズとか、スーパーヒーローを思い浮かべる自分がいたのですが、自分がそういう人を目指す、ということが必ずしも良いわけではないのね、と腑に落ちました。
授業や課外活動を通して、自分が取りがちな手法とかリーダーシップスタイルを知り、場面場面でより適したリーダーシップを発揮する必要がある、ということをロジックで学んできたので、今後はそれを試行錯誤しながらアウトプット、というか実際にやってみる、というのが次の自分への課題だと思っています。
② コミュニティの一員であるという意識の醸成
当事者意識、とも言い換えられるかもしれません。LBSは、学生に対しても学校コミュニティに様々な形で貢献すること、を求めてきます。一緒にコミュニティを作っていく、という意識がとても強いことが印象的でした。これって、学校だけでなく組織とか、もっと大きく国とか世界(!)とかでも同じことだな、と思うようになりました。
大きな組織にいると結構あきらめちゃうことが多い気がしています。だって、どうせ私が言っても変わらないもん、ってな感じで。でも、何か変えたいことや、やりたいことがあるなら、自分が働きかけるしかない、ということを色々な場面で痛感しました。リンダ・グラットン教授の授業でも「声を上げ続けなさい」と強く言われたのですが、それもコミュニティへの大事な貢献の一つだと思います。私自身も、まだまだ未熟ですが、身近なところから少しずつ動いて、声を上げ続ける、行動し続ける、ということを意識していきたいと思っています。
③ 最後はやっぱり友達
MBAの授業では自分をさらけ出す場面が多いです。得手不得手も含め、丸ごと相手を受け入れ、自分を受け入れてもらう、みたいなプロセス。これって結構青臭い会話とかもあって、実際話しながらちょっと涙ぐんでしまったこともありました。ああ、恥ずかしい。
でもそんな自分もまるっと受け入れてくれる友達ができたことが何よりもうれしかったです。私は私のままでよいんだ、って思える友達がいるって幸せなことだな、と強く感じました。30超えてこんな大事なことに改めて気づかされるとは、留学前には思いもよらなかったので想定外の気づきでした。これは日本人コミュニティもそうで、同級生の日本人は本当に助け合った仲間たちとして強いきずながあって、何か困ったらまずこの人たちに相談しよう、とひそかに思っています。みんな真剣に受け止めてくれるのがわかっているから。ネットワーク、というより友達ができた、という感じがしてます。
そして、家族にとっても、とても良い時間だったと思います。
娘は色々な人種の方に可愛がってもらって、ほとんど人見知りなく育ってきてます。これからも偏見などを持つことなく、いろいろな背景を持つ人たちを受け入れる心をもって大きくなっていってほしいなと思っています。そして、英語の発音は私よりきれいです(笑)また、夫もロンドンという土地柄様々なOpportunitiesに恵まれ、これから新しいキャリアをスタートする予定です。わたしもそれにワクワクしています。
いま日本に帰国して、派遣元の会社で働いているわけですが、この2年はまさにLife Changingで本当に貴重な時間だったんだなーと感じています。これをきれいな思い出にするのではなく、これからの人生・家族・キャリアに反映させていきたいなあ、と思っています。
これまでつたないブログを読んでいただきありがとうございます。最近子供を持つ女性からの問い合わせも少しずつ増えてきて、「ブログ読んでます」と言っていただけると本当に嬉しいです。MBAについての記事はこちらでいったん終了します。今後、また違った形で何か情報発信していきたいと思っています。
ちなみに、こちらのブログには書いていなかったのですが、もう一つ留学で楽しかったこと。それは留学中にPodcastをはじめたことです!同級生にインタビューしたり、リンダ・グラットンにも出てもらったり(!)していますので、ご興味のある方はぜひ聴いてみてください。こちらは今後も継続する予定です。